名水判定の次はORP=酸化還元電位です。
酸化還元電位とは、酸化したものを還元する働きのことです。
空気中には約23%の酸素が含まれており、その酸素によってすべてのものが酸化されています。
人間などの生き物は、その酸素を取り込んで、燃やすことによってエネルギーを得て活動しています。
活動して酸化したものが溜まると疲労という形で現れ、活動を停止し、休息します。
その休息の最たるものが睡眠です。
水にはその酸化を還元する力の強弱があり、その力を測る方法がORP=酸化還元電位の測定です。
単位はミリボルトで測られ、+200ミリボルト以上だと還元力は弱く、それ以下だと還元力が強くなり、マイナスミリボルトになると体内の酸化疲労を取る効果のある水と考えられます。
いま手元に北海道から沖縄までの174箇所の水道水と湧き水のORP=酸化還元電位を測ったデータがあります。
174箇所の内、+200ミリボルト以下のところは24箇所、すべて湧き水と井戸水です。
昔の日本人は、皆こんな水で暮らしていたのだと思います。
残り150箇所の水道水はほとんどが+500から600ミリボルト。
法律で決められた次亜塩素の入った水道水です。東京と大阪には+700ミリボルトを
超える地域もあります。
私が暮らしている東京・狛江市の水道水のORPは+628ミリボルトです。
この水道水を、「水つくり」装置を通したところなんと+335ミリボルトに下がりました。
私はこれまでにも還元力のある水というものにいくつも出会って来ました。
しかし、その効果をなかなか確認することができず色々な方法を考えていました。
そこで思いついたのが、錆びた鉄くぎを水に入れてORPの変化を見る方法でした。
鉄のくぎの錆は明らかな酸化現象です。その錆びた釘をORPの低い水に入れたら
どんな反応が起きるのか?
それをやってみようと思いました。
水つくり装置を通過させたORPが-335ミリボルトのになった水をビーカーに入れて、
錆びた釘を9本投入して実験を始めました。
すると、1分後に+171に、2分後に+104に、3分後には+33に低下しました。
その後10分ほど横ばいが続き、20分後には-6ミリボルトにまで下がり、そのレベルが1時間ほど続きました。
1時間を過ぎたあたりから数値が-20台になり、6時間後には-62に、そして10時間後には-90にまで下がりました。
初めての実験ですから、何が起きるかわからないので付きっきりで、2分ごとに記録を取り続けて10時間、ついに夜中の12時になりましたので、この日はそのままにして休むことにしました。
翌朝8時にORPメーターを見ましたら、-85を示していました。
昨夜の12時から8時間、ずっとこの数値を維持していたのだと考えられます。
その時、私は試しに、ステンレスの棒をビーカーに差し込んで中のさび釘を掻き混ぜました。
するといきなりORPがまた下がり始めたのです。
10分経過したところで-131 mmvまで下がり、今度は急激に上昇し5分後には+48mmvまで上がりました。
また掻き混ぜると-101mmvまで下がり、すぐに+62mmvに上昇、もう一度掻き混ぜると今度は-171mmvに低下し、また上昇。
都合5回繰り返しましたが同じ反応が起こりました。
この結果について私の見解としては、ステンレス棒で掻き混ぜられる度に、さび釘のさびの表面が剥がれ新しいさび面が現れて、それに水が反応したのだと考えています。
さらに次に、水道水で同じ実験を2度行いました。
一度目はORPが+626mmvの1時間後に+564mmvまでしか下がらず、
2度目も+624mmvが+622mmvとほとんど変化しませんでした。
以上のことを、レポートにまとめ、計測記録の写真と一緒に団まりな博士に
郵送しました。
博士からはすぐに電話があり、
「とても面白い結果だが、さび釘ではどうしようもないから前の京都微生物研究所でのデータと名水分析の結果とORPのデータを持って某大学教授の研究室へ行って、相談してみましょう」
ということになりました。
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