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水物語その157「土と水の自然学」の取材⑪~処理編~

放流水でイワナが元気に生きているのを確かめた後は

脱水ケーキの堆肥化を見ます。

脱水ケーキとは沈降槽(ちんこうそう)で沈んだ汚泥のことです。


<汚泥脱水装置>

新しい汚泥には既に出来上がっている

堆肥を混ぜて醗酵させています。

その作業を見ながら内水先生は臭いを確認します。

「もう、この段階で臭いはほとんどありませんね」

映像には汚泥と堆肥を混ぜる装置が映ります。

 

<新しい汚泥の臭いを嗅ぐ内水先生>


<新しい汚泥に堆肥を加える作業>


<脱水ケーキと堆肥を混ぜる攪拌機>


脱水ケーキと堆肥が攪拌(かくはん)されたものは

搬出トラックの荷台に移され

そのまま一次醗酵へと進みます。

トラックの荷台によじ登った内水先生は

差し込んである温度計を抜き

「56度あります。第一次醗酵が始まっていますね。何日目ですか?」

「三日目です。」

「もう放線菌がでてますよ。」

内水先生は堆肥を掻き分け

白い放線菌が出ている塊りを見せます。


<放線菌の出ているのを確かめる>



画面にはこの堆肥が農業高校に運ばれたのち、

二次発酵され、本格的な堆肥がつくられている字幕が入ります。


堆肥を見ながら内水先生は

「これは長期的には喜ばれますし、意味は大きいですね。」と話します。

 

次のシーンは、長野県豊科町(ながのけんとよしなまち)、現在の安曇野市で町長をされていた笠原貞行(かさはらさだゆき)さんが

雪の中を黒い車で施設へと入って来るところからです。

施設の前で周囲を見回しながら内水先生と町長の会話です。

 

「町長、実は私、1年ぶりに来たのですが、

住宅がぐるりと立ち並んで様変わりしてます。

そんな住宅のど真ん中で後始末をする施設が

ガッチリとガードを固めて存続していくことは

とても素晴らしいことと思うんですけど、」

「初めにここに施設を作りましてから、後から住宅団地ができて、

 公害施設だと言われるんですが。

 公害じゃないんです、必要な公共施設なんですから

 公害という言葉を無くさなければいけません。

 要は臭いなんですから、先生のお陰で臭いがしなくなりまして、

 本来の在り方になったんです。」

「向こうがゲートボール場ですね、そして隣が公園。

住宅が取り囲んだその真ん中に

後始末をする施設がある。

ということは完結した小さな社会に

近づいていくわけですよね。」

「周りに植樹をしまして、

施設の名前もグリーンなんとかにして、

公園の真ん中に、この施設の排水を清流として流す、

今は下水に放流していますからもったいない。

夏には盆踊りをして、冬には焚火を炊いて、

イワナを焼いて、皆んなで食べて、楽しく語り合う

アルプスの夜景を見ながら

そんな場所にしたいのです。」

 

映像は、これからの夢計画を語る町長の声をバックに

周辺の景色を360度ぐるりと映し

アルプスを背景にした施設のシーンで終わります。

 

 

 

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