さらに元の用水と
「構造水」にした水に含まれる成分を比べると、
塩分は8分の1以下に、
過剰なカルシウムとマグネシウムは5分の1に、鉄も亜鉛も減少していました。
そして、溶存酸素は10倍近く増えていました。

実際の成分分析表 ※DOは溶存酸素

結果は新聞でも取り上げられました
当然、収穫したイチゴの味も良く、
出荷量も多かったので、その生産者はその年の
最優秀賞・農林水産大臣賞を受賞しました。
実は、このテストには九州の某大学の農学部の
研究室と長崎の農業試験所が参加していました。
ところが、この結果とデータが出て
確認をする会議の際に
農学部の研究室長である教授の農学博士は
「そんなバカなことはない」と言って
帰ってしまわれました。
しかし、長崎の農業試験所の担当者は
非常に納得されて、
その後もこの技術を採用して、
新しいイチゴの品種開発に取り組まれて
成功されています。
2つ目は、1999年度に畜産環境関連三法が
施行されて、
全国の畜産農家が糞尿の処理を
適正に処理せねばならなくなった時のことです。
適正に処理するとは、
糞と尿を畑などに撒いても害のない堆肥や液肥にしなければならないということです。
逆に言えば、それまで「適正に処理」するということが明確に決まっておらず、
畜産家が各々で処理している状況でした。
そうした状況下では、実際に水道原水や井戸水に含まれる硝酸態窒素の割合が年々増えてきて、
国民全体の健康障害も広がっていました。
硝酸態窒素による人体への障害は、
メトヘモグロビン血症、
つまり赤血球中のヘモグロビンが硝酸態窒素と
結合して酸素運搬機能を低下させることにより
酸素欠乏障害を全身に引き起こし
乳幼児では死亡する危険さえある、
万病の元とも言えるものです。
では、「構造水」で硝酸態窒素を減少させることはできるのか?
実はそれまでに装置を設置した畜産農家で飲み水でも尿処理でも硝酸態窒素が抑制される事象は確認されていました。
その正式なデータを取るために、神奈川県産業技術総合研究所での実証実験の申請をし許可されたため、夏から実験をはじめたのです。
ところが、いろいろやってみましたが、
何故か研究所内の実験では硝酸態窒素が減らないのです。
疑問を感じた私は、実験期間の終わりに同じ実験を同研究所の庭をお借りして実験をさせていただきました。
すると、なんと見事に減少したのです。
どうしてだろう? 何が違うのだろうか?
提出する報告書を纏めながら、
私が考えたのは次のような計画でした。
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