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水物語その138 ごみ問題の今

ごみについて

93話から135話までの43話を

木津さんの素晴らしい朗読で聞いていただきました。


最後の135話の回、4時限目の最後に

ラジオネーム「ゆうちょ」さんから

ごみ焼却技術のことについての感想が読み上げられました。


「プラスチックごみの処理には

 確固たる焼却技術が必要であり

 私たちに見えないところで

 開発された技術によって支えられていることを

 感じられずにはいられませんでした。」


という内容でした。

もう一度確かめたくて日曜日の再放送を聞きました。


本放送を聞いた時も

大袈裟でなく飛び上がるほど嬉しかったのです。

テーマを的確に受け止めてくれる人が ”一人居た!”

というのはドキュメントを作る者にとっては

最高の勲章だからです。


頂いた勲章にあやかって

もう1回だけごみ処理の話をさせてください。


135話で紹介したように

日本のごみ焼却技術は今も世界一のレベルにあります。

今年1月にNHKの番組「突撃!カネオくん」内で

ごみ焼却場が取り上げられており

なんと若いカップルが結婚の記念撮影を

ごみ焼却場で行なっていたのです。

総ガラス張りの素敵な階段の上で

レースのドレスの花嫁とモーニング姿の新郎を

若い撮影スタッフが様々なポーズで撮っていました。

そこは広島市のごみ焼却場でしたが

他にも地域に溶け込んでいるごみ焼却場が

何か所も紹介されていました。


あの嫌われ者の「ゴミ焼き場」が

こんなにまで市民に受け入れられるようになったのかと

あらためて焼却炉メーカーの技術者たちの功績を讃えました。

そして、こんなことはごみ焼却先進国の

フランス、ドイツ、オランダでは有り得ないことだと思いました。


更に、この4月

同じくNHKの朝のロード・サイクリングという番組で

驚くべき事実を見ました。

自転車で走ってきたレポーターが

「アレ!ここはなんだ?」と進んだ先は

コの字型をした綺麗な木造平屋です。

敷地の中庭へ入り建屋の下を見ると

いくつもの箱が並んでいます。

箱にはそれぞれ看板が取付けられており

アルミ缶、ペットボトル、紙類、布類、携帯パソコン、

などがどのように姿を変えてリサイクルされるのかが

表示されています。


レポーターが「へー!」と感心の声をあげているところへ

住民が軽トラックで入って来ました。

荷台からごみをおろし、

それぞれの箱に入れていきます。

そこに管理担当の方もでてきて

レポーターが詳しく話を聞いていきます。

なんとごみは24種類に分別されていて

この町には、ごみ収集車もごみ焼却場も無いと言うのです。

生ごみは、自宅の庭で土に返すか

反対側の堆肥舎に持ち込んでもらうといいます。

いまや日本中のあちらこちらでこのような取り組みが行われているのでしょう。


”地域は自分たちで創るという日本人の意識の上昇”を感じ

嬉しくなると同時に

”サッカーの応援に遠征したサポーターたちが

試合後にスタジオのごみを拾うこと”が重なりました。


”こういうことは日本人以外の民族にはできない”

”日本人だけがこういうことを自ら進んで普通にできる”

民族に伝わるこの不思議な性分は

大いに誇りに思い、自ら認めて良いことだと思います。


ごみの仕事に関わって

このことが確かめられたことは、大きな収穫です。

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