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水物語その111 ローマのごみ処理事情②

ランチを終えた後は、

取材をお願いしているローマの

あるご家庭へと向かいます。

古い石つくりでできた3階建てのアパートの1階に

ご夫人と長男夫婦2人、次男、三男という

5人で暮らしているお宅です。


訪れた時は「息子たちは仕事に出ている」とのことでしたので

ご夫人が1人で迎え入れてくれました。

大きな扉を開けるとすぐに広いリビングになっていて、

リビングの片壁には大きな食器棚が作り付けてありました、

歴史のありそうなガラス張りの食器棚の中には

何代も前から受け継がれているという陶器が飾られていました。

リビングの奥は広いテーブルのある食堂で、

隣がキッチンになっていました。


一番ごみが出るのは料理中とのことでしたので、

ご夫人の夕食準備中を撮影する段取りにしていました。

今夜の献立は

蒸し野菜とステーキとスパゲッティとのこと。

市場の紙袋から人参、じゃがいも、ブロッコリーなどを

次々に取り出して大きな鍋の中でまとめて洗うと

今度はペティナイフを使って

野菜たちを手際良く切っていきます。

まな板は使わず鍋に落としていくように一口大に切っていき、

ヘタなどは、流しの引き出しに挟んで広げた黒いごみ袋へそのまま捨てます。

そこには市場の紙袋も、空いた缶詰やワインのカラ瓶、

家族が外で買ってきた新聞や雑誌も全て入れているそうで、

毎日朝6時に玄関扉の脇に出すのだそうです。


夕食は全員帰ってきてからとのことで、

一旦ホテルに引き上げ、午後7時前に再び尋ねました。


食堂のテーブルの上には5人分のお皿が並べられ、

真ん中に置かれた大きなガラスボールには

蒸した野菜が山盛りです。

仕事から戻っていた兄弟たちが

ソースたっぷりのステーキを運んできて並べていきます。

最後に夫人が大きなボールに入った

茹で上がったばかりのスパゲッティを

テーブルの真ん中に置き、

長男がワインを開けると夕食の始まりです。

スパゲッティをそれぞれ取って

削り器でチーズをかけるのですが、

私はあんなにチーズをかける人々を初めて見ました。

山盛りの蒸し野菜も瞬く間に減り、

ワインボトルもあっという間に空です。


こういった食事は撮影のために用意したわけではなく毎日だとのこと。

一般市民で働く人の圧倒的な食欲と

迫力をつくづくと感じさせられた取材でした。

確認のため黒いごみ袋の中を見てみると

ワインボトルも雑誌も確かに「全て」一緒に入っていました。

翌朝、6時に出されるところから取材させて貰うことをお願いして、

この日の取材を終えました。


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