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水と土とこれからの社会について |
福島原発の事故で、目に見えない放射能汚染の問題に突然直面する事態になり、様々な立場から様々な感想、反省、意見、提言が噴出していますが、大地震と原発事故が重なっていますので、ここでは、原発に特定して考えます。
原発の導入は、「地球環境の中に於ける持続可能な人間社会を考える場合」から見ると、不完全で未熟なものを無理矢理社会に導入したのが事実です。
無理矢理には、止むを得ない事情が縷々挙げられているが、要約すると、原発推進企業がふんだん金をつぎ込んで政治権力と組み、利益誘導と情報操作をして、成し遂げた結果の人災害で、正真正銘の「公害」です。 足尾鉱毒事件を田中正造が「公益を優先して、企業と国家権力が一体になって引き起こした人民被害」と喝破して「公害」と命名した本質と同じです。
足尾鉱毒事件は足尾銅山が当時の世界企業と銅取引の契約をして富国強兵を進める国家と一体化して世界の経済システムを優先して、森林を伐採して禿山にし、煙害と鉱毒を流して山と田畑と村を破壊し人民を殺した。
原発の場合も作用した経済システムは同じです。世界と戦える産業と社会と暮らしの発展に必要な電力を賄うのに原発が必要であり、かつ安全であるとのマスコミぐるみのプロパガンダに人民ごと乗っかって引き起こした「公害」であり、こちらの方は加害側と被害側が重複しています。 なぜ、このようなことが繰り返されるのでしょうか?
「これが民主主義の短所なのです。民主主義ではいつも理性が勝利するわけではなく、近視眼的な利が勝利をおさめることも少なくありません。地中海やアルプスのバケーションができなくなると言えば、誰も票を入れません。この経済システムを変革できないのは、私たちの民主主義ともかかわっています。」 この問題を判り易く、優しく説いているのは、有名な「モモ」の作家ミハエル・エンデです。
「この問題は、政治を通じては解決できないのです。国家が舵をとる経済や、武力革命でこの問題は解決できません。」
「このシステムが必然的にもたらすことがはっきり見えるようになる前に、理性と理解により、この資本主義システムが改革されるという幻想を私は抱いていません。つまり、史上よくあるように、理性が人を動かさない場合、出来事がそれを行うのです。人間が引き起こす出来事がそれを行う。その出来事は、 私たちの子孫がこの惑星上で暮らしていくことを難しくすると思います。 彼らは私たちを呪うことでしょう。そしてそれはもっともなことなのです。」 福島原発事故の本質を、見事に言い当て、予言しているようです。「モモ」のイメージモデルが日本であることを思うと、その出来事が日本で起きたことに象徴的なものを感じます。
では、どうすれば良いのでしょうか?もう少し、エンデの言うことを聞きます。
「私たちがいつも耳にする提案は、システム自体は変えずに、それをちょっと賢くするとか、システムがもたらす結果を少し後にずらそうというものばかりです。でも、いつかは限界がきます。ですから、システム自体が破滅をもたらすものであることを認識しなければなりません。そしてその病の原因の核は何なのかを問わなければならないのです。そうするといつも行き着くところは、
この金融システムです。問題の解決は経済人自身(生活者自身=惣川注)がこの問題を理解すること、それ以外に道はありません。」
「重要なポイントは、パン屋でパンを買う購入代金としてのお金と、株式取引所で扱われる資本としてのお金は、二つの異なる種類のお金であるという認識です。」
「私の見るところ、現代のお金が持つ本来の問題は、お金自体が商品として売買されていることです。本来、等価代償であるべきお金が、それ自体が商品になったこと、これが決定的な問題です。そのことにおいて、貨幣と言うものの中に、貨幣の本質を歪めるものが入るのではないでしょうか。これが核心の問いだと思います。」
「貨幣」そのものが問題なのです!
そして、株式取引所で扱われる資本としてのお金の方は「政府は、この『グロ
ーバル・カジノ』といった状況をどうコントロールしたらいいのか、まったくわかっていないのですから」と「敗者なき世界を築く」の著者ヘーゼル・ヘンダーソンが言う状態にあります。
「利子ともインフレとも無縁な貨幣」の著者マルグリット・ケネデイは、
「それで、お金のテーマに取り組みはじめました。というのも、ある日、こういうことに気付いたからです。例えば、木の成長はいつかは止まりますがお金の成長は数の増大と言う点で果てしがなく、その二つの成長の間には、橋を渡しようのない食い違いがあります。」
「自然界と金融世界の様々な成長モデルを知り、現代社会の病的な経済成長への強制力を知った時、私は怒りに打ち震えました。私は40年あまりの人生の間、日常生活の基本前提の一つ貨幣システムの機能を全く知らなかったのです」
「現代の経済システムは、自然と環境を破壊し、貧富の差を広げています。」
「この金融システムは、これまでのあらゆる戦争よりも、あらゆる環境の困窮よりも、あらゆる自然の災害よりも、多くの死と貧困と問題を生み出しています。このシステムは、実際、大半の戦争の根であり、大半の対立、社会崩壊の根です。
私の希望は、若い人たちが、いかに、このシステムが自分たちの未来を壊しているかを大人以上に理解することです。そして、論理的にわかったら、感情に於いても、直感に於いても、そのことをとらえることへの道筋を見出すことです。きっと、頭で判るでしょうし、心や情でも判るでしょう。そしたら、何かを変えることができます。」
エンデは言います。
「個別の問題であったものがだんだんとつながりその包囲の輪を縮めてゆく。
近代自然科学の問題から、社会心理、宗教、文化、経済と、問題は皆関連しています。どれか一つの問題を取り上げようとすると、他の問題も浮上して、総ての問題を同時に解決できないで困るのですが、実はそれをしなければならないのです。落城の時と同じで、どの城壁の窓から外を見ても、そこには包囲軍が既に迫っているのです。」
全くそんな感じですね。問題は社会のあらゆる分野に亘り、何処から手を付けて良いのか簡単には判りそうにありませんが、気を取り直して、カテゴリーを分けてテーマ別に考えてみることにします。
素案ですから、抜けているところは補って下さい。
1、「貨幣」と金融システム
エンデの言うこの病の原因の核の「貨幣」そのものについて、エンデは
「お金は人がつくったものです。変えることができるはずです。」と言います。
そして、シルビオ・ゲゼルの「自然的経済秩序」の哲学と仕事を紹介しています。
それは現在、「補完通貨」の実践として、ニューヨークでの「イサカ・アワー」に代表される「地域通貨」の形で世界中4000ヵ所以上日本で662ヵ所
(2011.5.)で既に実践されています。
貴方はどうしますか?
2、「水」「土」をつくる、壊さない農業生産技術
F1種子・化学肥料・化学農薬の限定使用
3、「水」「土」をつくる、壊さない製造加工技術
化学薬品の限定使用
4、販売流通業が上位にならないシステム
5、森林・水源林を維持するための制度
6、選挙に依らない民主(人主)主義の自治、国治制度
7、教育内容と制度
8、伝統技術と文化の再評価と振興制度
9、国際政治・経済・交流の原理と原則
10、家族制度と遺産相続
11、土地私有制度
12、次期エネルギー計画
太陽エネルギー(光・熱・風力・温度差・バイオマス)、
地球エネルギー(化石・地熱)
13、原発の終息と+福島原発事故処理
※ それぞれに取り組む方法は、現状のシステムを一挙に無くしたり変更する のではなく、「貨幣」と同じように原行のシステムに組み込まれている 「歪」の部分を少しずつ取り除いて行く「ずるずる大転換」とでも言える方式でしょう。その動きは既に先行して始まっています。個々人がその芽を見つけて能動的に関わって行くことが次への鍵だと思います。
そして、目指すべきは
「精神科学と社会問題」ヴェルター・クグラー著
「個々人が、その仕事の収益を自分の権利として要求することが少なければ少ない程、つまり彼がその収益をその労働者と分かち合うことが多ければ多い程、又彼自身の要求が彼の業績からではなく、他社の業績から満たされることが多ければ多い程、共に働くすべてを癒すものは益々大きくなっていく」社会です。
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